赤ちゃんがなかなか泣きやまないと「母乳の質が悪かったから?」と自分を責めてしまいがちでは?
そしてその原因を「食べたもの」に求めてしまい、過剰な食事制限をしてしまう方もいます。
実際問題、お医者さんから食べ物について指導されている方もいると思うし、それが育児の常識だと考えている方も多いでしょう。
しかし、一部のお医者さんの間では実は「母乳の質とママが食べたものの間には全く関係がない」という意見があるので詳しく紹介します。
食べ物と母乳の詰まりは実は全然関係なかった?
赤ちゃんがなかなか泣きやまないと
「私の母乳の質が悪かったからなのかな?」
と、どうしても自分を責めてしまいがちです。
口コミでも「母乳の質が悪いと赤ちゃんがイライラする」などよく目にします。赤ちゃんがぐずると「私の食べたものが原因?」と不安を覚えてしまいますよね。
しかしお医者さんの見解は少し違います。
実は母乳の質とママが食べたものの間には全く関係がないという意見があるんです。
「お餅を食べると母乳が詰まる」はウソだった!?
たとえば「お餅」はNG食材にされていますよね?曰く、お餅の粘り成分のせいで乳腺が詰まるとか・・・。
しかし、お餅の粘り気成分と乳腺炎の因果関係について、女医の森戸やすみ先生はブログの中で、
「餅の粘り成分(アミロペクチン)が乳管や乳腺に悪影響を与えるという研究・文献は見当たらない」
http://ameblo.jp/february-chocolate/entry-11306682499.html
と、実は関係がないと断言しています。
こういう母乳神話で言われている「○○がダメ」は医学的根拠に乏しいことが多いのです。
「乳製品や甘いもので乳腺炎になる」はウソだった!?
同じく女医の宋美玄先生のオフィシャルブログでは「乳製品や甘いもので乳腺炎になるの??」というテーマで、
別に食べたものがそのまま母乳に出るんじゃなくて、消化管で粉々に消化されて吸収されるんですよー
牛乳の脂肪の粒が大きいからって、牛乳を飲んだらそのまま母乳が牛乳になるわけじゃないし、
そもそも乳管の太さと脂肪の分子の大きさは何ケタもちがうので、それで乳管が詰まったりしません。
乳腺炎は作った母乳が吸い取られずに乳腺に溜まったままになったためにおこるもので、多くは授乳間隔や授乳姿勢に問題があります。
食べたものがそのまま出て、ネバネバの栓みたいになって起こるものではありません。
http://ameblo.jp/son-mihyon/entry-11909823279.html
つまり「乳製品や甘いものを食べた」と「乳腺炎になった」が続けて起こるから因果関係があると思ってしまいますが、メカニズム的にも因果関係は説明できないそうです。
実際、乳製品をたくさん食べても乳腺炎にならないママもいますし。
お医者さんも勉強不足でしゃべっている!?
さらに宋美玄先生はこんなことも。
なので、このような食生活の指導をしている助産師や医師に会ったら、勉強不足だなーと思って聞き流してください。
もし関係があるとするなら「乳製品や甘いものを食べた」→「おっぱいが張った」→「母乳の分泌が増えた」→「赤ちゃんが吸いきれず残った」→「乳腺炎になった」ということではないでしょうか。
この件については女医の戸田千 先生のブログも参考になります。
ママたちは、乳腺炎の原因にまず
「ケーキ」「お正月で餅ばかり食べていた」
「お姑さんのコテコテの洋食」と書きます。
その時に、授乳する椅子は変わらなかったか、
授乳と授乳との間の時間に変わりは無かったか、
離乳食を急に増やしていないか、と、
その他の理由も確認したところ、
ケーキや脂肪分の多い食事以外に全く理由のないママを
見つけることが出来ませんでした。
(H22の日本母乳哺育学会にて発表)(中略)
授乳方法をちょっと工夫すると、
外来診察のその場で、痛みやしこりが解消することが
ほとんどだったため、
マッサージをやめたからといって恐れていた、
重症化も全くありませんでした。
http://smilehug.exblog.jp/17572201/
戸田先生も最初は乳腺炎で診察に来るママたちに食事制限やマッサージで対応していたそうですが、調べると授乳間隔や授乳姿勢に問題があることが分かり、今では食事制限やマッサージなしで治しているとか。
産婦人科の先生ですらこういう認識ということは、全国の産婦人科でも似たような対応を取るのも仕方ないことかもしれません。
先輩ママの口コミ体験談 ~食べ物と母乳の関係~
先輩ママの口コミを見ると、食べ物と母乳の詰まりが関係あるという意見と、そうでない意見と両方あり、かなり個人差に左右されている印象があります。
私たちも身近な人間に言われると信じてしまいがちですが、やっぱり個人差が大きいものなので、他人の経験が自分にそのとおり当てはまるとは考えない方がいいでしょう。
参考のために両方の口コミを掲載しておきます。
「○○を食べたら~になった」という体験談

~を食べたら詰まった、という体験談を集めてみました。(出典:ガールズちゃんねる)
母乳の出が落ち着くまでは気を付けてました。一度トンカツを食べたら母乳が詰まって痛くて死にそうになりました。
助産師さんに相談したら豚肉と揚げ物は脂分がすごくて母乳がドロドロになって詰まるからトンカツは一番ダメって言われました。
うちのこどもも湿疹ひどくて皮膚科に行ったら
母乳が原因と言われました。乳製品、小麦、卵をやめるように言われました。温野菜をたくさん食べるようにとも言われました。
半信半疑でしたが、徹底したら湿疹できなくなり、きれいになりました。
やめるように言われると食べたくなるんですよね、、
母乳が落ち着くまでは甘い物・濃い物は控えて、その後は普通に食べてました…。アルコールは元々飲めないので飲んでません。
産後1ヶ月、上の子の誕生日にケーキを食べたら見事に詰まりました(^^;;結構な量食べちゃったんで。その後はケーキも大丈夫でした。
アルコール以外は 特に気にしてなかったのですが
ある日 洋菓子(生クリーム)を食べ過ぎた日に
母乳をやったら それまでなかった湿疹が一気にでました!
すぐに原因が分かったので 洋菓子も控え食事に気をつけたら 湿疹もすぐに治まりました。
私は体質的に詰まりやすいのか、少しでも脂肪分多いものとると乳腺炎になるので、気をつけてました。それと、ゴボウ茶やタンポポ茶を積極的に飲んで流れをよくするようしてました!大好きな甘い物が食べれなくてつらかったです(/_;)
「○○を食べてたけど全然平気だった」という体験談

こちらは特に食事とか気をつけていないけど大丈夫だったという体験談集めてみました。(出典:ガールズちゃんねる)
三ヶ月位は気にしていたけど、途中からは体調の変化が自分でも分かるようになりジャンクフードやポテチやケーキも食べ過ぎにならない程度に食べていました。
有難いことに卒乳までの1年4ヶ月、特にトラブルはありませんでした。
妊娠中からチョコ毎日食べてたけど、トラブルないよ!
ストレスのがヤバイよ。
長女の時は、ものすごく気を付けてたけど次女の時はアイスコーヒーがんがん飲みました。夏生まれだったので・・
成長、健康には何も変わらないですよ♪
6ヶ月の子供がいます!
私はアルコールだけ絶対NGであとは好きなように食べちゃってます。
揚げ物は面倒なのでほとんど作りませんが。。
今のところ詰まることもなく順調です。
10ヶ月の娘を完母で育てていますが、アルコール以外、基本的になんでも食べていますよ。コーヒーも1日二杯くらい飲んでいます。
私は娘が生後2ヶ月頃、乳児湿疹が気になって病院に行ったら、そこの小児科の先生には、乳児湿疹に母乳は関係ないと言われました。母乳ほど安全なものはない、控えないといけない食べ物はアルコールくらいだと。
ただ、おっぱいが詰まりやすい人は油ものや乳製品系は気を付けた方がいいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?どれも信憑性があり、なるほどと思う意見でした。
もちろん、だからといって食べたいものをなんでも食べてもいいわけではありません。
しかし、食べるものに過剰に神経質になる必要はないように思います。戸田千先生も「授乳間隔と授乳姿勢に問題がある」と言っています。
お医者さんでさえ勉強不足のまま間違ったことを言っているのが現状なので、食べ過ぎに注意しつつも、もっと気楽に食事を楽しみましょう。
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