赤ちゃんがもうすぐ1歳の誕生日。パパもママもこの1年間のことを思うと感慨深いことでしょう。
そこで1歳の誕生日の伝統行事である「一升餅」をみんなでお祝いしてみましょう。
この一升餅、実は地域によって祝い方がさまざまなので、本当は各地域の風習にのっとってやるのが一番いいのですが、そういう風習がない方もいます。
そこで代表的なやり方とともに、アレンジできるように参考にいろいろな祝い方を紹介します。
一升餅とは?

一升餅とは元々、「誕生餅」と呼ばれており、子供が無事に成長して満1歳の誕生日を迎えたことを祝う習慣でした。
なぜ1歳かというと、昔は医学が発達していなくて1歳まで生きるのが大変だったことからです。
その後、「一升」と「一生」をかけて「一生食べ物に困らないように」という意味を込めて「一升餅」と呼ぶようになりました。
丸い餅にかけて「一生円満に長生きできますように」という願いも込められています。
一升餅の呼び方もいろいろあり、「一生餅」「誕生餅」「一歳餅」「力餅」などがあります。
一升餅のやり方
まず決めないといけないのは
・どんな一生餅にするか?
・一生餅はどこで買う(作る)?
・背負わせるのは風呂敷かリュックか?
・転ばせる?踏ませる?
・選び取りはするのか?
あとはお祝いの日をいつにするか、誰を招待するのかを決めます。
一生餅のタイプ
一生餅は一升のお米を使って作るので出来上がりの重さは約1.8kgになります。これだけの重さのお餅となると食べるときのことも考えて決めないといけません。
もっとも一般的なのは白い円形のお餅です。
これに「寿」の文字を食紅で入れたり、あるいは赤ちゃんの名前や誕生日を名入れしたりします。家紋や、子供が喜びそうな可愛いイラスト付きのものもあります。
おめでたい意味を込めて紅白の2つの餅にするのもありです。
最初から切り分けてある小分けタイプのお餅も人気です。
自分で固いお餅を包丁で切るのはけっこう大変なだし、後でお餅を切り分けて食べたり、来てくれた人に配ったりすることもあるので便利です。
白、もしくは紅白の2色で小分けしたお餅が市販されています。また形もハート型のものも売られています。
また「一升は多すぎる」ということで量が少ないミニ一升餅もあります。
どのタイプにするかは各ご家庭の事情にもよりますのでよく話し合って決めましょう。
一升餅はどこで買えばいい?
では肝心の一升餅はどこで買えばいいのでしょうか?まずは地元で長年やっている和菓子屋さんを探してください。たいていは対応してくれるはずです。
しかし地元にそういう和菓子屋さんがない場合もあります。また小分けや名入れに対応していないなど希望する商品がない可能性もあります。
そういう場合は通販です。
楽天やAmazonならたくさんの商品を見つけることができます。一升餅専門店の商品もあるので探す楽しみもあります。
一つ注意点としては、届いてからお祝いする当日まで日数があるとお餅が固くなり、包丁で切り分けるときに苦労するので、前日か当日に届くようにした方がよいです。
一升餅を小分けする方法
大きな一升餅を包丁で切り分けて、冷蔵庫に保存するか、それが面倒なら初めから小分けしてある一升餅を買うか、あるいはサトウの切り餅のような個包装で真空パックされているものを使うかになります。
一升餅を切り分ける場合、最初に真ん中で半分に切り、次は切り口を下にしてお餅を立てた状態で均等にスライスすると上手に切れます。
もし固くて包丁が入らない場合は電子レンジで30秒ほど温めると柔らかくなりますが、やりすぎると粘りが出て逆に切りにくくなるので注意が必要です。
初めから小分けされているタイプは常温で3日ほど、冷凍なら2~3ヶ月は保存できます。ただし個包装されているかどうかは分かりません。
一番保存が効くのはサトウの切り餅です。個包装で真空パックされているから、常温でも長期保存が可能です。
サトウの切り餅を使った一升餅の例です。
大量のお餅があると、しばらくは毎日お餅でうんざりするかもしれないので、長期保存できる方が主婦としてはありがたいですね。
一升餅をリュックに背負わせる
一升餅は背負わせるのが一般的な祝い方ですが、古来より風呂敷に包んで肩からかけて背負わせるのが代表的なやり方です。
首から風呂敷をかけると首が締まってしまうので、肩から袈裟懸け(斜めに)紐をひっかけて背負わせます。
通販だと一升餅と風呂敷がセットになった商品もあるので、そういうのを買うのも一つの方法です。
近年はベビーリュックに一升餅を入れて背負わせるパターンも多くなっています。地域によってはお腹と背中側に分けてバランスよく背負わせるやり方もあるようです。
アンパンマンなどキャラクター入りのものや、天使の羽がついたようなリュックまでいろいろあります。あとでお出かけに使えるようにお気に入りのものを見つけるといいでしょう。
一升餅の作り方
一升餅の作り方はクックパッドにもたくさんレシピが投稿されています。ホームベーカリーの「もちコース」で作るのが手軽でよいようです。炊飯器で作る方もいます。
もち米を炊くときに食用食紅を混ぜれば紅白餅も作れます。白と紅の2つに分けて作り、紅の方に食紅を入れて炊くといいです。
小分けしたい場合はあらかじめちょうどよい大きさの小鉢などを5~6個用意しておくと形が丸く整った同じ大きさのお餅が作れます。
「寿」や「名前」を入れる場合は、お餅に直接書くのは大変なので、お餅を入れる透明な包装紙(クリアポケットなど)を用意し、そこに手作りステッカーでプリントした文字を切り取って貼り付けるとお手軽です。
手作りステッカー強力粘着タイプ透明A4サイズ
一升餅は買うと3,000円~4,000円くらいで高いし送料もかかります。「地元の和菓子屋やお餅屋を探すのも大変・・・」という方は手作りに挑戦してみるのもいいですね。
一升餅をパンで代用!?
一升餅といえばお餅を使うものですが、「お餅はおっぱいが詰まるからお餅は食べたくない」という授乳中のママさんもいます。
それなら・・・ということでパン好きのママさんが「パンならいくら食べても大丈夫だから」と始めたのが広がったようですね。
ただし2kgだとさすがに重いので半分の1kgくらいのパンにすることが多いようです。
また自分で焼くのも大変なので、行きつけのパン屋さんに個人的にお願いして作ってもらう方も多いようです。
赤ちゃんでも食べられるようにカボチャや人参などの味を混ぜてもいいかもしれませんね。切り分けるのも簡単だし、みんなで食べられるからいいですね。
ちなみにパン屋のポンパドゥールさんも一升餅をパンで代用した「一升パン(3,240円(税込))」を販売しています。
フランスパンの生地を約2kg使って焼き上げたパンで、名入れしてデザインをいくつかのパターンから選ぶことができます。
転ばせる?踏ませる?一升餅の祝い方とは?
餅を背負わせる
もっともスタンダードなやり方は風呂敷やリュックに一升餅を入れて背負わせる方法です。
「背負い餅(しょいもち、せおいもち)」とも呼びます。一生の重みを感じさせるという意味合いもあります。
赤ちゃんが立つようなら立って背負わせて、歩くようなら歩かせましょう。「歩けたら丈夫な子供に育つ」そうです。
歩けなければつかまり立ちでも構いません。「立てると丈夫な子になる」そうです。ハイハイできるならハイハイでもOK。
わざと転ばせる
スタスタと歩いてしまう場合はわざと転ばせます。「転ぶと丈夫な子になる」そうです。逆に「歩かずに転ばせる」という地域もあります。
初めての誕生日より前に立って歩くと早く親元から去ってしまうので、転ばせることで親元に根付いてもらいたいという願いもあるようです。
泣いてもいいし転んでも縁起が良いとされるので、泣くなら大泣きさせて、転ぶならしっかり転ばせましょう。
転ぶときは頭を打たないように気をつけながら、あえて手を出さず見守ります。
尻餅をつく
赤ちゃんがまだ立てない場合は「尻餅をつく」のも厄を落とすという意味で縁起がよいとされています。
尻餅をつかせるために、わざと重いお餅を背負わせて、立たせた状態からペシャンと尻餅をつかせましょう。
立てない場合はお餅の上に座らせるだけでもよいでしょう。
なおウィキペディアによると本来の意味は一升餅を背負わせた状態で転ばせるためにお尻にお餅を投げつけて成長を祝うことで、その投げた餅のことが尻餅です。
お餅を踏む
九州地方に多いようですが、地域によっては草履(わらじ)を履かせてお餅を踏むところもあります。
一升餅を大地に見立て、踏ませることで「大地にしっかりと足をつけて歩んでいけるように」という願いを込めます。
男の子は青、女の子は赤の草履が良いそうですが、最近は普通に靴で踏ませる家庭も多いようです。
1人で立てる子は1人で、立てない子・不安定な子は両親が支えながら立たせます。基本的に歩ける子には背負わせて、歩けない子には踏ませるようです。
選び取りはするのか?
一升餅のイベントを行った後に、セットでよく行われるのが「選び取り」のイベントです。
「そろばん=商人向き」「お財布=お金持ち、お金に困らない」「筆=芸術」など、子供の将来を占うために関連のあるものを目の前に並べ、どれを取るかで占います。
一つ注意点としては、赤ちゃんが普段から慣れ親しんでいるものを置くと、つい選んでしまうので、あらかじめ新しいもの、初めてのものを用意しておくとより正確に占うことができます。
とくに決まりがあるわけではないので以下の例を参考に準備しましょう(参照:オ-ルアバウト)。
そろばん(電卓)
商売上手になる、計算が得意になる。
お金(財布)
お金持ちになる、お金に困らない、玉の輿に乗る
ペン
勉学が得意になる、学者になる、文筆家になる。
はさみ
手先が器用になる、衣装もちになる。美容師、デザイナーになる。
定規
几帳面になる、将来大きな家を持てる、しっかり者になる。
箸(スプーン)
食べ物に困らない、料理人になる、食いしん坊になる
辞書
成績優秀になる、博学になる。
絵筆、クレヨン、色鉛筆
芸術家、画家になる。
ボール(靴など運動用具)
スポーツ選手になる、運動神経抜群になる。
スマホ、タブレット
IT業界に進む
楽器(マイク)
音楽家になる、歌手になる
風船
大きく羽ばたく、世界に通用する人になる
まとめ
いかがでしたか?一升餅を初めて行う方でも、なんとなくどのように祝えばいいかイメージは湧いたのではないでしょうか?
一升餅を用意したら後はご家庭に都合やお好みに合わせて自由にアレンジして、赤ちゃんの初めての誕生日を祝ってあげてください。
写真や動画を撮ったり、手形・足形を残したり、いろいろと楽しめそうですね。
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